1.ファイルが丸ごと消えちゃう事件発生
Airmac Time Capsuleの内蔵ハードディスクが破損したらしく、データがなくなってしまいました。すでに8年を経過しているものなので、そろそろヤバイかも、と思っていた矢先の出来事でした。
このハードディスク、(1)筆者だけが読み書きできる領域、(2)相方だけが読み書きできる領域、(3)2人が読み書きできる領域と、三つの領域に分けて、おうちネットワーク上で共有しているんですけど、(1)以外の領域にあるデータが全くなくなっちゃった、という状況です。なくなったというのは、MacやWindowsでフォルダを開くと何もない、という状態です。筆者だけが読み書きできる領域は助かっている、というのが、ちょっと不思議です。
データが全くない状態になってしまったので、ディスクの管理領域に何かが起こったのは明白です。なにがしかの情報が取れるようであれば、情報が取れるうちに何かアクションを起こせば、データを復旧できる可能性がありますが、そうでなければデータが完全に失われてしまう可能性がありますね。
実は自分自身が作ったデータは、あちこちに分散保管してあったりするので、最近作ったデータはほぼ無傷だと思います。しかし、相方のいろんな書類だとか、昔の書類だとか、子どもが生まれてからのイベントごとに整理した写真なんかは、このハードディスクの中にしかないものもあったりするので、救い出せないとなると、ちょっと悲しい思いをしてしまいます。
2.データを復元できそうか見てみる
ディスク上のファイルを消すときは、ファイルが何と言う名前で、どこに置いてあるか、という情報を持っている、ディスク管理領域の、最初の1文字を未使用を意味する特定のデータに書き換えて、そのファイルのデータが置かれているディスクの物理的な位置を記憶している領域(メタデータといいます)をクリアするだけで、データの中身をわざわざ消す、ということは通常やりません。
つまり、ファイルが見えなくなったとしても、この管理領域や物理的な位置を記憶している領域(どのセクタが使われているかを記憶しておく領域)が完全に破壊されていなければ、データを救い出せる可能性が高くなります。逆にこの領域が完全に破壊されてしまうと、ファイルを救い出すことが難しくなります。ちなみに、世の中のデータ復元ソフトは、こういったデータの復元もやってくれるようです。
今回、ファイルは見えないものの、ディスクの使用量に大きな変化がないので、おそらく「ファイルのデータが置かれている、ディスクの物理的な場所を記憶している領域(どのセクタが使われているかを記憶しておく領域)」は無事である可能性が高く、ファイルを救い出せる可能性も高いように思いました。
何はともあれ、うちには以前このブログに書いたデータ復元ソフト、MiniTools Power Data Recoveryの有償版があるので、これを使って状況を確認することにしました。
Airmac Time Capsuleを分解してハードディスクを取り出します。Airmac Time Capsuleからハードディスクを取り出したっていう方の記事が、インターネット上にたくさんあるので、それを参考にドライブを取り出しましたよ。具体的には、このサイトの記事を参考にさせていただきました。
分解の詳細は書きませんけど、底のフタを、筆者は横からギターのピックを差し込んで外して、ねじを外してフラットケーブルのコネクタを外して、ドライブを取り外しました。コネクタを外すのがちょっと難しかったです。
ドライブは、壊れやすいとの評判も高い(笑)、Seagateのドライブ。でも、うちのは8年経過しているんで、長持ちしてくれたと思います。これを、SATA→USB3.0変換アダプターに繋いで、PCと接続します。MiniTool Power Data Recoveryを使ってハードディスクをスキャンしてみたところ、ディスクはHFS+フォーマットであることが認識され、見覚えのある名前のフォルダやファイルのリストが出てきました。これはかなりの確率でデータを救えそう、という感触です。
3.データを復元し始めたところ問題が発生
先ほど、これは望みがありそう、ということになったので、データ復元ソフトで復元し始めたところ、困った問題が発生しました。
(1)同じ名前、タイムスタンプ、データサイズのファイルが複数個できてしまう
(2)Windowsからは見えているのにMacから見えないファイル/フォルダがある
という二つの現象が発生していました。
(1)はどういうことかというと、何かファイルを復元すると、
filename.xxx
filename(1).xxx
filename(2).xxx
filename(3).xxx
というサイズもタイムスタンプも同じファイルが出来上がります。不具合ではあるけど、出来上がった余計なファイルは、消せば何とかなる、という話ではあります。
rm -fv *¥(?¥)*
でまとめて消去できます。ただし、もともとのファイル名が括弧つきだったりすると、誤検出されて消したくないファイルが消えてしまう可能性があるので、事前に確認は必要ですよ。筆者は今回やらなかったけど、上記rmコマンドをもう少しきめ細かく使うことで誤検出が発生する可能性を下げることはできます。また、rmコマンドに-iオプションを付けて削除確認、という手もありますが、ファイルの数が少ない場合は有効な手ですが、数百のファイル一つ一つに'y'を打ち込むのも大変な話です。その辺は臨機応変に。
しかし(2)は看過できない現象です。一体何が起こっているのか・・・
何度やっても同じ、見えるファイル/フォルダと見えないものに特別な違いはなさそう、という状況です。全くもって何が起こっているのか分からないということで、大きな容量を一気に復元するのはいろんな意味で危険です。そこで、古いノートパソコンから取り出して外付けドライブとして使っている2台の500Gバイトディスクに少しずつデータを取り出して様子を見ることにしたのでした。
4.ファイルが見えない原因は・・・
(1)の現象でできた余計なファイルを効率よく消すために、コマンドプロンプトでゴリゴリやっていたときに、ファイル/フォルダによって、ファイル名の中に余計なスペースが入っているものがあることに気が付きました。どうやら、この変なスペースが入っているファイルが、Macから見えないファイルのようです。変なスペースが入っているファイルは、手でファイル名を書き換えてあげると、Macから見えるようになる、ということもわかりました。
なお、この変なスペースは、エクスプローラーからファイル一覧を見ても、スペースが入っているようには見えないので、コマンドプロンプトからdirコマンドでファイル名を表示しないと気が付きません。
何が起こっているのか不明ですが、ファイル名に、OSで扱えない文字が混入することがある、というのが発生している現象のようです。
膨大な数のファイルに対して、文字化けが発生しているかどうかを確認し、発生しているものはファイル名を修正する、ということを人手でやるのは現実的ではありません。文字化けの発生の仕方やファイル名修正の仕方にわかりやすい法則性があれば、プログラムを組んでまとめて処理、ということもできる可能性がありますが、どうしたものか、途方に暮れてしまいました。
コンピューターがやることなので、おそらくファイル名の化け方や修正の仕方にはちゃんと法則性があるんだと思います。でも、それをしっかりと解析する元気がありませんでした(汗)
5.そもそもソフト対応していないファイルシステムだった
割に頻繁に出る、よくわからないファイル名の化け方を見て、そもそもこのソフト、Macのファイルシステムに対応しているんだったっけ?という疑問がわいてきました。それで、Mini Tool社のホームページに行って、このソフトの対応ファイルシステムを見て愕然・・・HFS+には対応していないソフトではありませんか!
対象となるハードディスクがHFS+フォーマットであるいことを検出してくれて、不完全ながら復元もできていたので、てっきりHFS+に対応しているソフトだと思っていたのですが、そうではありませんでした。ごめん。疑って悪かった・・・
6.Stellar Data Recovery for Mac
同じソフトメーカーのホームページに、Mac用のデータ復元ソフト、Stellar Data Recovery for Macが置いてあるのを見つけたので、無料版で何とかならないかと思ってMacにインストール、スキャンをして、消えたファイルが検出されるのを確認しました。今度は同じファイルが複数回出てくる、ということもないみたいです。
ソフトを起動すると、ハードウエアに変更を加えるソフトだから、下記のようにユーザー名とパスワードの入力を要求されます。
すると、下記のようにスキャンを開始。
任意のフォルダを見て、深い階層までファイルがスキャン出来ていることを確認。
よし、復元できるぞ!思ったら、ライセンスを購入してね、と言われてしまったので、急遽1年間のライセンスをオンラインで購入、復元作業を再開したのでした。
なお、上記Stellar Data RecoveryのWebは、今現在(2023年4月)日本語になっていません。Webページの左上にあるローカライズのボタンを押して日本語に切り替えると、Windows版のページになってしまうので、ご注意を。
さらにこのソフト、AppleのApp Storeを見たら、置いてありました。リリース来歴を見たら、3年前からあるみたい。知らなかった・・・
次回使用するときには、ソフトの起動後、同じボタンを押して、スキャンをロードというコマンドを投入し、スキャン結果を読み込むと、時間短縮ができます。
7.作業は順調に進むのであった
当然ながら、今までのような妙な不具合も出ない様子なので、年末に調達したMac用の6Gバイトの外付けハードディスクに、直接データを吐き出すようにして、ほぼ丸一日でデータの吸い出しは完了しました。ソフトウエアの動作条件は、最初にしっかりと確認しなきゃダメですね。本来なら、対応していないファイルシステムを検出した場合は、何某かのお知らせが欲しいようにも思いますが、動作条件を確認しなかった方が悪いので、ソフトに文句を言うべき話ではありません(苦笑)
外付けハードディスクに吐き出されたファイル群をNASに復旧して、作業完了となります。
以前、Macで大量のファイルをFinderでコピーしようとしたら、謎の取りこぼしが発生して、ひどい目に遭ったことがあるので、それ以来大量のファイルを一気にコピーするときには、rsyncコマンドを使ってます。
途中経過を見てみたら、特定のファイルで、転送先側にタイムアウトが発生していました。詳しく見てみたら、以前鳴門、高野山あたりを旅行した時に、GoProのSDカードが壊れて、そのSDカードをデータ復元ソフトにかけて復元したファイルでした。ファイル構造的に不正なものなのかもしれません。
8.まとめ
以前ブログに書いたMiniTool Power Data Recoveryでスキャンは出来たものの正しく復元できなかったHFS+フォーマットのドライブを、Stellar Data Recovery for Macで復元できました。
ソフトの動作条件はよく読みましょう。そうしないと、不要なトラブル引き起こすことになります(苦笑)
以前ブログに書いた記事では、壊れた記憶媒体を持っていなかったので、壊れた記憶媒体の復元ということが出来ませんでした。しかしそれからまもなくハードディスクが壊れる、という目に遭うとは思いもしませんでした。でも、助かりました。
今回買ったのはStandard Editionってヤツで、年間ライセンスで$69.99/年。ちょっと高いですけど、背に腹は替えられませんでした。
9.その他
同じファイルが複数出来てしまう話ですが、ソフトが対応していないんだから、何が起こってもしょうがない、という話ではあります。
しかし、推測するに、HFS+はジャーナルファイルシステムで、管理領域(メタデータ)を複数持っていて、Windows版のPower Data Recoveryでは、そのメタデータ同じファイルを指し示すメタデータであると認識しないために、複数のメタデータが同じ本体データを指し示している状態となって、同じファイルが複数個出来る、という事なのかと・・・












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