2022年8月14日日曜日

いまどきのフリーなパーティション管理ソフトを試してみる

1.はじめに

 うちには、Windows10が走るちょっと古めのパソコンがあります。Microsoft Surface Pro 4っていうもので、2 in 1っていうタイプのもの。タブレットにもラップトップPCとしても使えるという代物です。

 普段メインで使っているパソコンはMac Book Proなのですが、Parallels Desktopを入れてあって、必要なときにはその仮想環境でWindows11を動かしているので、その古めのパソコンはあまり使用頻度が高くないのですが、薄くて軽いので、重宝しています。

 これにLinuxを入れて、デュアルブートで使えるようにしたいと、今更ながら思いつきました。昔、流行り始めた頃に自分も含めてパソコンいじりの好きな人がよくやっていたものです。

 新しいOSをインストールして、それまでのOSと共存させるためには、本来なら一度ストレージをキレイに初期化して、それぞれのOS用にパーティションを切るのが昔ながらのやり方ですが、それまで入っていたOSが動ける状態でパーティションサイズを変更して新しいOS用のパーティションを設けることが結構前からできるようになっています。

 それまで入っていたOSが動ける状態でパーティションの編集をしようと思って、それが出来るフリーのソフトを探してみたところ、MiniTool Partition Wizardというパーティション管理ソフトに行き着いたので、これを使って色々とやってみました。

 なお、今回は以下のスペックのパソコンを使用しています。

  • Microsoft Surface Pro 4
    • CPU Core m3
    • メモリー 4Gバイト
    • ストレージ 128GバイトSSD
    • OS Windows10 Pro

2.パーティション管理ソフトとは?

 ハードディスクやSSD(Solid State Drive)(以下、ドライブと記載します)は、全体を複数の領域に分けて使うことが出来ます。システムファイルが入る領域、データ専用の領域、他のOSを入れるための領域など、様々な使い分けができます。この領域のことをパーティション(Partition)と言います。

 通常新品のドライブは、コンピューターにつなぐと、1つの大きな記憶領域としてコンピューターから見えますが、これを複数のパーティションに分割するのに必要なのが、パーティション管理ソフトです。

 OSにもパーティション管理の機能はあって、たとえばWindowsだと、コントロールパネル > 管理ツール > コンピューターの管理 > ディスクの管理を起動すると、接続されているドライブと、それぞれのドライブがどのようなパーティション構成となっているか表示されます。このディスクの管理からパーティションの編集もできますが、最低限の機能しかなく、使いやすいとは言えません。そこで、外部のパーティション管理ソフトのお世話になることになります。


3.MiniTool Partition Wizardの入手とインストール

MiniTool Partition Wizardには、有償版と機能限定のフリー版があるようです。とりあえずフリー版を入手、インストールしました。入手先は下記です。

https://www.partitionwizard.jp/free-partition-manager.html

 このページからフリー版を選んでダウンロードして、普通にインストールできました。インストール時に、「セットアップに使用する言語の選択」というダイアログが出ますが、筆者は日本人なので、日本語を選択しました。また、途中でフリー版のインストールにするか、プロ版の無料体験にするかを聞かれますが「無料版のインストールを続行します」を選択します。


 あとはインストール場所、インストールする機能の選択などの選択ダイアログが出ますが、省略値で良いと思います。


4.MiniTool Partition Wizardの起動

 インストール後、デスクトップに自動的に作られたショートカットやスタートメニューから起動します。ドライブをいじる都合上、管理者権限で起動しなければならないソフトなので、起動時にその旨言ってきますが(Windows10だとこのアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?と聞いてきます)、許可してあげてください。

 そうすると、パソコンに接続されたドライブの種類、パーティション構成を解析して、上の絵の様にソフトが起動します。パーティションの名前、容量、使用済み量、未使用領域の大きさ、ファイルシステム、パーティションタイプ、状態がパーティションごとに表示されています。


5.パーティションの編集

 今回このMiniTool Partition Wizardを入手した目的は、Linuxをデュアルブートで入れるためにパーティションサイズを編集することです。つまり、OSが入っているパーティションの中のファイルを失うことなく、

  • パーティションを2つに分割
  • 分割したパーティションの片方を削除
  • パーティションサイズの変更(今回のケースでは本来不要ですが、やってみました)
  • 空き領域にLinuxを入れる

という作業を行う事になります。

 注意点ですが、Windowsのバージョン、エディションによっては、BitLockerというストレージ暗号化の機能が搭載されているものがあります。これは、パソコンを紛失したり盗難にあったときに、第三者にデータを盗み見されない様にするための暗号化機能ですが、これが有効になっているパーティションは、MiniTool Partition Wizardで編集することが出来ません。パーティションの編集をする場合は、あらかじめ対象のパーティションのBitLockerを無効にしておく必要があります。


5.1.パーティションを2つに分割

作業開始前のドライブの状態は下の画像のようになっています。


 この中の一番大きなパーティションが、ユーザーからCドライブとして見えているパーティションですが、今回はこれを2分割して空き領域を作ります。

 分割するパーティションをクリックして選択して、ウィンドウ左側のメニューから、「パーティション分割」をクリックします。


 すると、上の画像のようなウインドウが出るので、どこで分割するかを指定します。円の中に< >が入ったボタンを左右に動かして指定することもできますし、直接サイズを指定することも可能です。決めたらOKボタンを押します。

 今回の例ではパーティションの先頭から76.46Gバイトのところでパーティションを分割して、41.56Gバイトの新しいパーティションを作成することを指示しています。なお、分割したパーティションは両方とも同じファイルシステム(今回の例ではNTFS)になりますので、念のため。上のグラフィカルな表示と下の数字が微妙に合ってないですね(苦笑)

 OKを押すと、表示上は分割の指示が反映された表示となります。しかし、注意しなければいけないのは、この状態ではまだ変更の反映がされていないということです。この状態でウインドウ左下にある「適用」ボタンを押して、初めて指示が反映されます。


「適用」ボタンを押すと、下記の確認ダイアログが出るので、「はい」を押すと、処理がスタートします。


 今回の処理に関しては、起動中のOSのシステムドライブを変更する作業となるので、下記のような注意が出ました。つまり、一旦システムを終了してから、システムの起動初期の原始的な処理しか走っていない状況にしないと、処理ができないということでしょうね。unix系で言うところの、シングルユーザーモードの状態ですね。

「今すぐ再起動」を押すと、再起動がかかって、処理が始まります。下の画像のような感じで処理が進みます。(画像が汚くてすみません)

 しばらくすると、処理終了となって、OSが再起動します。これが、処理が終わった後にMiniTool Partition Wizardを起動した状態です。


 Windowsのディスクの管理を起動して確認すると、パーティション分割の結果が反映されていることがわかります。

これで、パーティションの分割作業は終了です。


5.2.パーティションの削除

2つに分割したパーティションのち、片方は不要です。これを削除してみます。

 削除対象のパーティションをクリックして選択してから、パーティションメニューの削除をクリックして、ウインドウ左下の「適用」を押すと、即座にパーティションが削除されて、未割り当て状態となります。


パーティションの削除が完了しました。

5.3.パーティションサイズの変更

 パーティション分割が終わった後、Windowsパーティションをもう少し広げて、Linuxを入れるパーティションをもう少し狭くしても良いかな、と思ったので、パーティションサイズの変更をしてみました。パーティションの拡張というコマンドを使っています。
拡張するパーティションを選択して、パーティションメニューの「拡張」をクリックします。

 下の画像のようなウインドウが出るので、指定したパーティションをどれだけ拡張するかをスライダーを操作して指定します。空き領域が複数ある場合は、プルダウンメニューからどの空き領域を使うのかを指示できるのかもしれませんが、筆者の環境では試すことが出来ませんでした。

 今回は約10Gバイト拡張することにしました。OKを押すと、下の画像のように指定したパーティションが約10Gバイト拡張していることがわかります。「適用」を忘れずに惜します。


 ディスクの管理で見てみても、パーティションサイズ変更が反映されていることが確認できます。


5.4.Linuxのインストール

 今までの作業でできた、約30Gバイトの空き領域に、Linuxをインストールしました。最近人気のあるという、Zorinというディストリビューションです。

 本来は、今回のこのMiniTool Partition Wizardを使って、ext4のパーティションを作成すれば良かったのですが、Zorinのインストーラーがどのように振る舞うか予想が付かなかったので、空き領域をインストーラーに与えて、インストーラーの方で好きに設定してもらうようにしました。下の画像は、インストールしたZorinでターミナルウインドウを開いてみたもののスクリーンショットです。



6.その他


 パーティションの編集に関して、一通りのことを実行してきましたが、今回やりたかったLinuxのインストールには不要な、パーティションの結合っていうものをやっていませんでした。機能があるようなので、せっかくだからということで、試してみました。これに関しては、外付けハードディスクを使った実験です。

 あらかじめ分割しておいたパーティション2つを結合してみます。まず、結合するパーティションを選択して、パーティションの結合のコマンドをクリックします。


次に、結合する相手のパーティションを聞いてくるので、指定します。


完了ボタンを押して、「適用」ボタンを押すと、パーティション結合処理が開始されます。


 しばらくすると、結合処理完了となります。2つだったパーティションが1つになりました。これで結合作業完了です。

 なお、中身の入ったパーティションを結合したらどうなるのかという疑問が湧いて、わざと結合するパーティションの両方に少しデータを入れた状態で、結合処理をしてみました。区別がつくように、MiniTool Partition Wizardの表示で左側に配置されていたパーティションにはスクリーンショット1、右側に配置されていたパーティションにはスクリーンショット2というフォルダを置いて、中に今回の投稿に使ったスクリーンショットのファイルを置いた状態で結合処理をしてみたのです。

結果は下記画像です。


 結合されたパーティションの内容、というフォルダが自動的に出来て、その中にスクリーンショット2というフォルダが配置された状態になっていました。これはMiniTool Partition Wizardがこのよう動作をするように作られているのでしょうかね。

7.まとめ


 MiniTool Partition Wizardを使ってパーティションの分割、削除、大きさの変更、そして結合をしてみました。このMiniTool Partition Wizardを使うことに関しては、トラブルもなく、安全に作業ができたと思います。非常に使いやすいソフトであると感じました。

 実はこの後、入れたばかりのZorinを消して、再びパーティションの構成を作業前の状態に戻す、ということをやりました。これをやるためには、Zorinがインストールされているパーティションを削除する前に、デュアルブートの機能を無効化する必要があります。その辺のこともMiniTool Partition Wizardの有償版であれば「MBR再構築」としてサポートしてくれる機能があるようですが、今回はフリー版なので、他の方法を使ってやろうとして、結構トラブルが出ました。

 その辺の話はブログの投稿1回分に相当するボリュームになりそうなので、機会があれば書こうと思います。


8.最後に

 このMiniTool Partition Wizardのオンラインマニュアルは、ユーザーではなくても「MiniTool Partition Wizard マニュアル」で検索すると出て来ます。


 若干日本語に難があるところはあるものの、非常に盛り沢山な内容です。これを見ると、実にたくさんの機能を持っていることがわかります。特にデータ復元とディスク抹消は、普通のユーザーにも有益な機能だと思います。データ復元に関しては、自分の事になりますが、過去にGoProのSDカードをGoProに壊されたことがあり、撮影済みのデータを復元するのに非常に苦労したことがあるので、あったら嬉しい機能ですし、ディスク抹消はパソコンやドライブを廃棄するときのプライバシー保護に大きく役立つ機能です。

 このような機能を持ったソフトということは、単なるパーティション管理ソフトというよりも、総合的なディスク管理ソフトと言っても良いのではないかと思いました。


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